Prologue 4年間のアルバイト経験を経て、教室長に。
「山梨に新規オープンする教室長として、4月から着任して」と上長から辞令が出たのは、入社前の3月。正確には、新卒入社者の研修中の出来事だった。すでに教室の準備も整い、生徒募集が開始されていたのは、明光義塾が初めて進出する山梨県の上野原市。東京生まれ、東京育ちの濱松にとっては、縁もゆかりもない場所だった。
「自分にできるのかと、緊張と不安でいっぱいだった」と語る濱松だが、とにかくやるしかない。しかし幸いなことに、上野原には有名塾チェーンなどの進出は他になく、ひとまずはMAXIS・明光義塾の独壇場といえる状況ではあった。濱松は生徒集めのために、地域の学校の前でのビラ配りから始めた。中学や高校では、説明会を開催させてもらった。
経営上の目標生徒数は80名。
オープン初年度に目標数を達成することは難しいが、それなりに形にはなってきた。保護者との面談の際には上長の同席やサポートを得て、なんとか生徒数を増やすことができた。
実は濱松には、東京の東武練馬教室のアルバイト講師として4年間の経験があったのだ。しかし、講師の仕事には精通していても、経営を行う教室長としてのノウハウはあるはずもない。「とにかくびっくりしましたよ。でもMAXISという会社は、人を見て、良いタイミングでチャンスをくれる会社だということは分かっていました。だから、期待に応えてみせようと思ったんです」